METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

読書感想

隅田川心中/赤松利市(双葉文庫)

”シニア世代の暴走恋愛小説”という帯につられて買った。64歳の平凡な男が ひょんなことから地雷女32歳の父親がこさえた借金を肩代わりすることになる。地雷女が「代わりに私を自由にして」と言ったもんだから男はバイアグラにするかレビトラにするかとワクテ…

琉球警察/伊東潤(ハルキ文庫)

沖縄が日本に返還された時、俺は小学5年生だった。学校で先生が話したのも覚えていて直後に開催された沖縄海洋博に友達が行ったりしてかなりなお祝いムードであった。俺には明るい印象しかない沖縄返還だがそこに至るまでの占領期に関しては全く知識が無い…

悪魔が来りて笛を吹く/横溝正史(角川文庫)

「悪魔の手毬唄」を最高傑作と書いてしまったが、こちらの悪魔も甲乙つけがたい傑作。”手毬唄”を陽とするなら”笛”は陰。まず登場人物に魅力がないどころか全員何かしら嫌な点を持っていて一人も好きになれない(笑)。ヒロインとも言うべき美禰子にしてもあ…

悪魔の手毬唄/横溝正史(角川文庫)

まだ5冊ほどしか横溝正史を読んでいない俺であるが、これは最高傑作なのではないだろうか。しかもミステリーという分野もほとんど読んだことがない俺がいうのもなんだが、横溝ミステリーは謎・因習・エンタメの三位一体攻撃だと思う。因習部分が強く出るとか…

犬神家の一族/横溝正史(角川文庫)

八つ墓村に続けて読んでみた横溝正史の代表作。 これも映画が大ヒットしたがまともに見たことは無い。 基本設定は八つ墓村よりもわかりやすい遺産相続を巡る連続殺人事件である。だが、この物語のキモは犬神佐兵衛翁の遺言。これに二重三重の仕掛けがあり珠…

八つ墓村/横溝正史(角川文庫)

ユーチューブで77年の映画版を観たので原作を読んでみた。 嫁は高校の図書員の時に権力濫用で横溝正史を全巻図書室に揃えたというツワモノで自宅本棚にも文庫が全巻揃っている。 俺は今まで推理小説はほとんど読んでこなくて横溝正史は全く読んだことがな…

オフリミッツ横浜外事警察/伊東潤(実業之日本社文庫)

敗戦国日本に戦勝国アメリカは進駐軍として日本各地に駐留した。進駐軍の話は自分の親からも少し聞いていたが「ギブミーチューインガムと言えば笑って投げてくれた」というよくある話しか聞いたことがない。それは大部隊の進駐軍がいなかった地方の話で大部…

アルマジロの手/宇能鴻一郎(新潮文庫 電子図書)

内容とは関係ないが初めて電子図書で購入してタブレットで読んだ。紙と全く遜色なく読めた。 元祖官能小説と言えばこの方なのだが初めて読んだ。巻末解説で初めて知ったが東大出て芥川賞を受賞し、そのまま文芸大家一直線コースを歩まず官能小説を書き始めた…

秋の官能小説特集2

ダブル・ファンタジー/村山由佳(文春文庫) 官能小説検索ヒット率堂々第一位(笑)の名作。いきなり官能シーンからスタートする。人生こじらせ気味の人気女性脚本家が主人公。彼女が憧れの年上男性演出家と現代の文通、メールのやり取りを通してお近づきに…

秋の官能小説特集(笑)

奥様はクレージーフルーツ/柚木麻子(文春文庫) 官能小説で検索するとこの作品も割りと上位に出てくる。ご無沙な主人公奥様が様々なシチュエーションでスレスレのところまで行く12篇の短編小説集。いくつかフェチに刺さるシーンはあるものの官能描写はほ…

太平洋戦争の真実/神立尚紀(講談社)

太平洋戦争体験者25人の証言集。 今から20年前は2003年だ。ついこの前の様な気がするし、俺の感覚では90年代でさえ最近だ。そう思うと俺たちの世代が小学校時代に聞かされた太平洋戦争の話は聞いている俺たちにとっては遠い昔だったが話している方…

カミカゼの幽霊/神立尚紀(小学館) 23年7月読了

太平洋戦争末期、日本海軍によって作られた特攻兵器「桜花」。簡単に言えば爆弾にロケットを着けて人が操縦して自爆する飛行機である。話は少しそれるが呉の大和ミュージアムに一枚の1メートル四方ほどの設計図が展示されている。当然ながらすべて手書きで…

灯台からの響き/宮本輝(集英社文庫)23年7月読了

個人的に宮本輝氏の作品を読むのはかなり久しぶり。昔「錦繍」を勧められて読んでかなりはまっていた時期があり氏の作品は10冊はゆうに超えて読んでいた。宮本氏の小説は美しい言葉が織りなす美しい物語が淡々と進んでいく。しかし背景には何か不幸とか死…

逆ソクラテス/伊坂幸太郎(集英社文庫) 23年7月読了

小学生を主人公とした5編の短編集。それぞれはつながりが若干ある。ごく普通の典型的優等生ではない小学生達が主人公。彼ら小学生たちが丁度二十歳ぐらいになって回想と言う形でも描かれる。さらに回想場面には当時の担任の先生が聞き役として出てきて記憶…

喋りやいちろう/古舘伊知郎(集英社) 23年8月1日読了

目の調子が悪くてなかなか書けなかった読書感想だが、復活第一弾はあの四次元のしゃべり古舘伊知郎さんの本から 古舘氏は新日本プロレスのアナウンサーとして有名になったアントニオ猪木とは縁もゆかりもありすぎる人で猪木の死す!衝撃が書かせた自伝本。 …

読書感想はまとめて8月だな

目の病気と老眼のため読み書きに不自由しているのだがコロナに罹った3月ごろは、 時間があるのに任せてかなり読んだ。でもそれを感想文としてまとめることが出来ていない。コロナ後遺症の無気力みたいなのもあったと思う。それと老眼の進行も凄く早かったの…

シン地政学/猫組長(ビジネス社)

著者の猫組長は、れっきとした元ヤクザの組長にして経済評論家。曰く「経済ヤクザとして天国と地獄を味わっだ俺だからこそ、この暴力の時代を評論するのに最適だ」。書かれたのは安倍元首相暗殺直後で、安倍元首相の外交上の功績を激賞している。ロシアのウ…

ウクライナ戦記 不肖・宮島 最後の戦場/宮島茂樹(文藝春秋)

本物の戦場カメラマン 宮嶋茂樹氏の戦場レポートシリーズは昔から愛読している。戦場できれいなねーちゃんを撮るというふざけた企画もあったが、我々が思い浮かべる弾が激しく飛び交う最前線から一歩引いたところも戦場であり、その戦場でも美しさを忘れない…

サバカン/金沢知樹(文藝春秋)

映画化原作。舞台は昭和の香りがまだ残る平成初期にかけての長崎市郊外の田舎町。。昭和生まれの俺なんぞはあー昔はこういうのいたわ、とかあったなーこれ、と郷愁に誘われて仕方がなかった。読書欲が激落ちの暑い夏に読むにはピッタリだった小学生が主人公…

80年代ヘヴィメタル/ハードロック /増田勇一・奥野高久(シンコーミュージック)

一般的に黄金期と言われる80年代ヘヴィメタルを各年毎に区切って対談形式で振り返っている。80年代直前78,79年あたりも前置き的に書かれているがこの時期を書いた本は少なく、個人的に洋楽に目覚めた時期なのでかなり共感できて面白い。 ヘヴィメタ…

君がいないと小説は書けない/白石一文(新潮文庫)

ほとんど作者の回想録に近い内容。これが面白いかと言われると正直なところ今一つ。ここ最近、文庫になった作品は今ひとつ面白くない作品が続いている印象が強いな。パニック障害になったあたりは同じ病気持ちなのでかなり共感できるのだが、なにせ物語がど…

コージーパウエル伝”悪魔とダンス”/ローランシェントン著・中山美樹訳(シンコーミュージック)

いわゆるロック系ジャーナリストではない人が書いた本だった。そのため多くはイギリスのロック系雑誌のインタビューや記事からの引用で構成されている。コージーの足跡を知るには良いが内面に迫るというような内容ではなかった。あまり知られていない少年時…

茶聖(上・下)/伊東潤(幻冬舎時代小説文庫)

山陽新聞で連載され私が伊東潤氏を知る切っ掛けとなった作品。本能寺の変以降、秀吉と共に天下取りを成し遂げた後、世の静謐のために死んでいく千利休を描く。今に伝わる茶道の祖である千利休は、ただの茶人ではなく、今で言うところの武器商人で、茶道はそ…

ビッグ・イン・ジャパンの時代(BURRN!叢書)

80年代に隆盛を誇ったヘヴィメタルは90年代に入ると湾岸戦争によってアメリカ全体のお祭りムードが吹っ飛び一気にグランジブームとなりヘヴィメタルは衰えていった・・・と一般的に言われているが、ここ日本では事情が異なりバブル崩壊後も音楽シーンの…

ベルリンは晴れているか/深緑野分(ちくま文庫)

2022年5月31日リタイア 歴史ミステリーの金字塔という帯たたきは魅力的だった。そして大戦後のベルリンが舞台とくれば面白そうだと読み出したが、いっこうに面白くならないので100ページほどでリタイアした。おれの期待していたのと違うだけだけど…

楽園の真下/萩原浩(文春文庫)

巨大カマキリが出るパニックホラー、ただそれだけで興味をそそられて読んでみたもののカマキラスが出てくるゴジラ映画みたいなおおらかな作品ではなかったよ。まず巨大カマキリが出てくるまでが長い。それとまあタイトルと落ちに深く関係しているのだけど主…

潮待ちの宿/伊東潤 (文春文庫)

今でも海運は日本の物流を支えているが江戸時代までの瀬戸内海海運は日本そのものを支えていたと言っても過言ではあるまい。当時の和船は風と潮が動力なので、具合が良くなるのを待つための港があった。明治維新の頃に新しい航法と風と潮を待たなくて良い西…

家康謀殺/伊東潤(角川文庫)

桶狭間から大阪夏の陣までを時系列に並べた短編集。 タイトル作の「家康謀殺」は家康の神輿を担ぐ輿丁に紛れた暗殺者を描くが 伊藤作品にある拳を握りしめたくなるような力が入る瞬間が無くてちょっとがっかり。確かにあの落ちだとなかなかそういうシーンは…

真実の航跡/伊東潤(集英社文庫)

最初に断っておくが俺は法廷小説、法廷映画が苦手だ。 伊東氏の作品は戦国小説を中心に読んでいるが太平洋戦争物は初めて。 作品の元になっているのは太平洋戦争末期インド洋で起こったイギリス商船ビハール号における撃沈・捕虜殺害事件。この事件を引き起…

同志少女よ敵を撃て/逢坂冬馬(早川書房)

下記の様な感想を書きかけていたのだが、ロシアのウクライナ侵略によってソ連=ロシアへの印象も変わり心境がより複雑化したので感想はまた後日。 書きかけだった感想) ソ連軍に対するイメージが180度変わりました。第二次大戦においてソ連はドイツに侵…