METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

政則 十番勝負2020 プログレと小説 9月6日オンライン視聴

 対談相手は小説家伊東潤氏。昨年の経済評論家 岸博幸氏に続いて異種格闘技戦。伊東氏は意外な事に頭脳警察のTシャツ。ここから話が始まる。中学生の時に見に行ったスージー・クアトロ!の前座がたまたま頭脳警察で、ここからパンタ兄貴とロックにはまったらしい。

 まず視聴者には伊東氏の紹介も兼ねて氏の作品から話が始まる。リーマンから小説家になられた方で寝る時間も無く深夜のデニーズで書いているほど売れっ子作家です。イタリアンプログレがお好きと言うことから、まず政則氏がイタリアンプログレが日本に輸入されるようになった秘話を披露。そこからバンドやライブ体験の話になる。このあたりはプロレスで言うところの相手の手の内を探っている状態。プログレ沼の中でもイタリアはかなりの深い沼。イギリスはある程度系統みたいなのがあって、深いけど先が見える様な沼に対してイタリアはバンド毎の個性が際立っていて、深い上に先が見えない沼の様なところがある。そこのバンド名とアルバム名がポンポン出てくる事から伊東氏のマニアぶりがわかってくる。こうなると政則氏も本気のパンチを出してくる(笑)。「プログレはヨーロッパの白人の音楽」「日本人のキリスト教文化に対する憧れ」おおおおおっ深いぞ深いぞ。
 後半は対談のテーマである「プログレと小説」について。伊東氏が得意とするのは歴史小説だが、歴史小説司馬遼太郎池波正太郎の様な昭和の大家が読み続けられているように思われるが最近は変化が出てきているらしい。新事実の発見などでノンフィクション的な作品は読まれなくなり、人間の心を描いた作品が読み継がれているらしい。現代はSNSによって自分の物語を語れるようになったので、多くの人は小説という他人の物語に興味を喪失している。しかし人間の心を描いた作品は普遍性があるので人に読まれるという事らしい。伊東氏はプログレの構築美と映画の構成を取り入れて書いているそうで特に戦場シーンはロックを思い浮かべて書くそうだ。今後、氏が書く龍馬楽しみだ。それにしても小説業界も音楽業界と同じで新人に厳しいね~。
 今回の対談は伊藤政則氏が猪木プロレスの如く伊東氏の面白さ、小説における秘技を引き出しながらプログレの奥儀を披露した見事な異種格闘技戦だった。二人の目にバーニングスピリッツを見た!

余談)
新宿レコードの功績はでかいな。「ジャーマンのピコピコは伊藤君にはダメよ」ワロタ。おばさん元気かな。

f:id:m-2316:20200908234127j:plain

f:id:m-2316:20200908234153j:plain

f:id:m-2316:20200908234208j:plain