METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

暗闇の爆撃

 「ユーリアリーガットミ~」という鶴光の声の後に聞こえてきたギターリフは、まだビートルズ小僧でディープパープルを知ったばかりの中坊の俺には格好良すぎた。後にも先にも今でも一番好きなジューダスプリーストを最初に聴いたときですらあの衝撃にはかなわない。なんと言ってもエディが革命的だったのはそのギタートーン。それまでのディストーションとは明らかに違う、歪んでいるのにクリアに聞こえるある種不思議な音だった。この音にあのハミングバードピッキングだから一音一音が凄くハッキリと聞こえた。あんなに速いフレーズなのに。音楽雑誌に載ったエディの写真がまだ衝撃的だった。なんだこのストラトは!これストラトなのか?なにこのカラーリング??その謎が解けるのは何年か後だった。まだ当時は動くエディを見る機会は少なかったがシングル”プリティウーマン”のPVは、まあにこやか楽しそうに弾くなーというのが印象だが、これが逆に日本で今一つブレイクしきれなかった理由でもあった。軽そうとか、深みがないという批判がついて回った。それを一気に払拭するのがアルバム「1984」だった。全9曲一切捨て曲無し、デイブリーロスがこのアルバムを最後に脱退してしまう事も含めて奇跡の一枚と言えるだろう。聴きまくったと言わない方が嘘なぐらいみんながみんな聴いていた。もう一つ忘れてならないのはエディの美的感覚だ。あのギターデザインはファッション的要素も含めて自らの音のイメージとピッタリ合った素晴らしい物だった。

 時は流れて1989年1月27日広島サンプラザでチケットを握りしめた俺は愕然となった。「公演中止」。確かマイケルアンソニーの体調不良だったと思う。とうとうライブを見ることはなかったが、ユーリアリーガットミーのイントロが俺の心から消えることは永遠に無い。
R.I.Pエディ

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85年頃、俺が乗っていた自転車。赤い自転車にペイントとガムテープ。