著者のジョーカーゲームシリーズは面白くてそろえている。
あのシリーズの様な緊張感あふれる展開を期待して読み始めると拍子抜けする。
前半は謎が謎を呼ばない展開で中盤から少しは怪しげになるのだが、
主人公のキャラクターなのか、どうも緊張感が無い。
甘粕や石井四郎という名前を聞いただけでおどろおどろしい時代背景が
浮かぶ人物も描写的に今一つだ。
最終盤になってようやく盛り上がって甘粕対石井か~となったら酔っ払った甘粕の拳銃が一発発射されて終わる。
うーんつまらん。
作者はエンターテイメントの中に満州が抱えていた問題を含めようとしたのであろうが見事に失敗している。