METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

欧州情勢奇々怪々

*4月9日に書いたけどPCの入れ替えなどでアップしていなかった原稿

 オンライン英会話で仲良くなったセルビア人のドラガン。ウクライナ侵攻前からメッセージのやり取りを行っていたのだが、なかなか複雑な欧州情勢の一端を感じることが出来た。まず彼自身はソ連共産主義者が大嫌いでナチス研究が趣味。国から許可とって猟銃や機関銃をもっているから洒落にならん。親父は共産時代を知っていて、ある種のノスタルジーを感じているようで親子の仲は悪い。

 こういう背景は聞いていたので今回のウクライナ侵攻に関しても反ロシアだとばかり思っていたのである。ところがことは単純ではなかった。まずセルビアという国はユーゴ内戦のときにNATOから空爆を受けている。今から30年ほど前とはいえ、身内に被害者がいてもおかしくない。ドラガンはチャイナがセルビアに入ってくることをよく思っていないが、そのチャイナと一番関係が深かったのがウクライナである。これは戦争の惨禍とは別の問題として考えなければいけないが、ソ連崩壊後に旧ソ連の優れた軍事技術(核も含めて)が中国を始めとする第三国に拡散したのはウクライナ経由である。これに対する見返りもあればチャイナとの通常貿易も軍事的な支援も相当盛んだったのだ。旧ソ連および衛生諸国はソ連崩壊後にそれぞれの道を歩むが、旧ユーゴスラビアセルビアは内戦という最悪の事態になりソ連崩壊後一番大変だった国と言えよう。そんなセルビア人がウクライナに同情するはずもなく彼は非常に冷静にロシアが勝つよと言っていた。現在セルビアに戦争の影響はないらしいが彼からは長く返事が無い。