下記の様な感想を書きかけていたのだが、ロシアのウクライナ侵略によってソ連=ロシアへの印象も変わり心境がより複雑化したので感想はまた後日。
書きかけだった感想)
ソ連軍に対するイメージが180度変わりました。第二次大戦においてソ連はドイツに侵攻された側であり1400万人以上というとんでもない犠牲者を出した被害国であります。しかし戦後のソ連やスターリンの独裁、そして退却する味方を後から撃つというNKVDの存在などからナチスと同じ悪の軍隊というイメージがあった。しかしそんな国同士の戦いに巻き込まれていった一般市民はイデオロギーとは関係ないところで戦いの意義を見いだして戦っている。故郷を民族を護るためであったり、親族や村人を殺された恨みからだったりする。
主人公のセラフィマも最初はそうなのだが、一流の狙撃手として育っていくうちになんのために戦っているのかわからなくなっていく。後半はとにかく深い。人間なんのために生きていくのかということを考えさせられる。
アガサ・クリスティ賞大賞だそうだが、ミステリーでは無いと思う。
直木賞は候補に挙がったが惜しくも逃した。
代わりに受賞した作品がどれほどのものであろうか。