ほとんど設定が出尽くしたと思っていたところにシンゴジラが出て、凍結したゴジラがいつ動き出すかと思っていたら、なんと！初代より前の時代と来た。思えばどのゴジラ作品も全部、今この時代にゴジラがやってきたらどうなるか、を描いていたわけで、この時代設定は完全に意表を突かれた。次からはあらゆる時代が使えるぞ、太平のこの世を乱す維新ゴジラ、生類憐れみの令どころじゃねーよ大江戸ゴジラ、第六天魔王と対決する戦国ゴジラ・・・いいね。
山崎貴監督曰く「最凶ゴジラを目指した」そうだが、出だしから最凶ぶりは半端ない。俺が見たときは泣き出すガキンチョもいた。
物語にしても役者の演技にしても言いたいことはいろいろあるでも、
こまけーことはいいんだよ。
とにかく最凶ゴジラの怖さにビビりながらどうなるかヒリヒリする映画だ。
ある意味「インデペンデンスデイ」「アルマゲドン」とかに近いハリウッド映画のようなエンタメ性があるホームドラマだが、ゴジラ映画で泣いたのは初めてだぞ（それも２回も）。
そしてモデラーにとっては本当に”積み作り”。イントロの零戦の脚の動きからわくわくしたが、何と言っても震電だろう。ハセガワがさっそくデカール追加で発売を発表（脚だけはなんとかしてよ）した。出てくる軍艦は人気が高い重巡高雄と幸運艦雪風、響などが見事な再現ぶり。意外なところでは量産されていないはずの四式戦車の砲撃シーンがある。敗戦日本の裏設定がどうなっているのか興味が尽きない。
