とにかく何はともあれサーペンスアルバスの曲。このアルバムは、今まで何度かリマスターを受けているが一向に音が良くならない。というよりもわざとだと思うのだ、あのボワーンとした音像は。それはオールドスクールなホワイトスネイクへの郷愁というか心残りというか、デビッドなりの忖度とでもいうのか、なんだかなーな音だった。各楽器およびヴォーカルが素晴らしいことがわかっているだけに初CD化から数えて4枚もこのアルバムを買っていたりする。
ラジオオンエアを聴いて、これは!と思ったが、まさに欲しかったリマスター音である。今までほとんど聞こえなかったベースとバスドラがハッキリ聞こえる。手数が多いドラムはタムの一つ一つが明瞭になり金属感がまるで無かったシンバル類もシズル感すら伴って心地良い。ジョンサイクスのかき鳴らすレスポールはところどころ差し替えられてフレーズ的にあれっと思うところもあるが音はよりエモーショナルになっている。ヴォーカルは意外な事にあまり変わっていない印象を受ける。それはそれで良い。
オールドスクールなファンで今でもメタルを聴いているメタラーやデスメタルまで行き着いている現代メタラーにとって、今回の音は音はクリーンな方である。オリジナルの音を大切にする気持ちもわからないではないが、それってまともに聴きもせずにレコードの音は良いねと言っているポーザーに近いのではないか。
今回のリマスター・リミックスは大英断だと思う。だから頼むからアルバム一枚やってよ(笑)、5枚目買うので。
スライドイットインは元々USリミックスが良い音なので問題無い。スリップオブザタンには思い入れがないのであーなかなか良い曲だなと思える。で、来日すんのかな。
ラフ&レディまでのアルバムのリマスターは永遠の課題じゃな。