いわゆるロック系ジャーナリストではない人が書いた本だった。そのため多くはイギリスのロック系雑誌のインタビューや記事からの引用で構成されている。コージーの足跡を知るには良いが内面に迫るというような内容ではなかった。あまり知られていない少年時代やレインボー以前は貴重だ。やはり一番知りたレインボー時代の内幕だが、これが今一つ盛り上がらないのは、著者が本人に直接聞いてないから。
渡り鳥と言われたコージーだが、レインボーからMSGに行ったのは、まずかったと今だから言えるかな。その後のホワイトスネイクはコージーの問題というよりもバンド自体に問題があったし、ブラック・サバスに至っては呼び戻されてますからね。渡り鳥のイメージはB!誌の漫画「信じて良いんだな」の影響かな(笑)。とにかくプレイに忠実であった人だったことは間違いなく決してお金のために動いている様なことはなかったようだ。早すぎる死がとにかく悔やまれる。生きていれば三頭政治時代のレインボー再結成はあっただろうし、オジーなどの他のメタル系は言うに及ばず、はてはポール・マッカトニーあたりとの共演もありえただろう。
2022年8月10日読了