元ウイングスのデニー・レインが亡くなった。
ウイングスを初めて聞いたのは中1の時に買った「ウイングスUSAライブ」。俺自身もよく出来たもんだなと思うのだが、たまたま親父と行ったレコード屋で買ったレコードがこれだった。ビートルズを聴き始めた頃で多分そのレコード屋はビートルズ関係ってことでウイングスも近くに置いていたのだろう。買った理由はジャケットが飛行機でカッコよかったから(笑)。
だがよーこのレコードは3枚組7000円!!だぞ。
親父もよく買ってくれたと思う。多分帰ってオカンに結構絞られたのではないかと察する。その後、持ってると言っただけで「貸して」の一言を何十人から聞いたことか。そっからちょっと経ってウイングスはアルバム「ロンドンタウン」を発表する。これがリアルタイムで買った初めてのウイングスのレコードだった。このアルバム、ポールの中では黒歴史らしく未だに最新リマスター盤が出ていない。確かに派手なところが無い地味なアルバムではある。だがこっちにとってはとてもとても大切なアルバムだ。とにかくこのアルバムのB面を聴くと落ち着くのである俺は。丁度高校受験のときでこのB面を何度聴いたことか。おかげで受験は失敗したが。
そんなB面の中でDeliver Your Childeren(子供に光を)はデニーがヴォーカルで味わい深い。俺の中でデニーといえばこの曲だ。Don't Let It Bring You Downもメインはポールながらデニーの見事なハモリが良い。デニーの歌はすごく上手いとは言い難いがちょっとかすれた歌声は味がある。何でも歌えるカメレオンみたいなポールだがハスキーボイスはさすがに出せず、それゆえポールの歌とは相性がよかったと思う。このアルバムは実質ポールとデニーで作ったアルバムだけにデニーの存在感は大きい。これを期にリマスターしてくれ、頼むポール。