METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

パワーアップ/ AC/DC

  クルマに例えれば70年代のセリカリフトバックをすっ飛ばしている感じかな。同じスピードでもハイブリッドカーでは決して感じられない感覚、そんな感覚がこのアルバムには活きていると思う。ここ最近は他のベテランバンドも起死回生の傑作を生み出すことが多いけれど、大抵はメンバーを若手に入れ替えたり若いプロデューサーに音作りを任せていたりする。クルマに例えればパワステとかオートマ導入、いやいやハイブリッドにしやがったなみたいな感じなんだけど、AC/DCだけは相変わらずハイオク満タンでマニュアルシフト。ハンドルだけはようやくパワステ化したかな程度の感じなのだ。さすがに2000年代のアルバムには走りはする物のちょっとよたってきたかなという感じを受けたが、今回は車検を終えてバッチリ走っている感じだ。
 ほとんどがミドルテンポの曲でやや疾走感が足りなくて傑出した曲が無いのは否めないが、アンガスの歩みと共に歌って体を揺らすには最強の楽曲が揃っている。ブライアンの金切り声がアルバムで聴く限りは衰え知らずな事がまず大きい。それとシンプル極まりないのだがこのバンドにはやっぱりこのドラムというフィルラッドのプレイ。全体的にあふれる爽快感はこの人のドラムのヒット一発一発の爽快感なんだな。世界的に良いことが少なかった2020年だがこのアルバムは一服の清涼剤に近い。世界的な売れ行きがそれを示している。早くライブで大合唱したいぜ!