METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

2018年プロ野球 日本シリーズ第5戦

ダメ元で応募した抽選が当たった時は逆にもの凄く冷静になった。

そして当日が近づくにつれて連日の接戦と共に緊張感(なぜか)と興奮が高まっていった。

打撃練習を行う選手達は意外なほどリラックスしている。

声もかけられないほどのピリピリとした緊張感が漂うものかと思っていたが普段のペナントレースと変わりがない。

選手紹介が終わり両監督が締まった表情で挨拶を交わす。

工藤監督はこのシリーズはずっと表情が険しく勝負師の顔。

緒方監督の方が無表情だ。

先発の千賀投手はいつにも増して怖い顔で人さえ殺しそうな殺気を感じる。

この顔から投じられる150キロ越えの速球はさぞ打席では怖かろう。

強いチームから感じられる守備陣からの圧力は不思議な事にあまり感じない。

気合いが入っているこちらが拍子抜けするほどに普段の野球と変わりない。

では何が日本シリーズを特別にするのか。

それは見る側の熱気だった。

この福岡ドームでさえ半分を赤く染めるカープファンの熱気は凄い。

最初のチャンスで早くもボルテージを上げた応援はホークスファンを圧倒する音量だ。

1点を先制されたホークスだったがすぐに反撃。

地元ホークスファンの熱気は球場の地下から押し上げるような音圧があり、間違いなく選手の背中を押していた。

こういうチャンス時の応援の熱気も凄いのだが一球一球に対するファンの反応がいつもとは全然違う。

みんなが真剣に見ている。

内野ゴロに外野フライにファールボールにさえ歓声やため息が出る。

この熱気が選手に伝わらないはずがない。

試合は追いつ追われつの最高の展開だった。

両チームの選手、ファンの熱気は回を追う毎に上がっていった。

チャンスともなれば球場内の温度が5度ぐらい上がっていたのではないだろうか。

5回ぐらいから冷房が入ったと思う。

残念ならが終電のため9時で球場を出た。

出る間際、会沢選手にホームランが出た。

自分としては5分5分で応援すると思っていたが、始まってみれば鷹の羽が生えてきて鯉の鱗はかけらも出なかった。

新幹線は乗り継ぎのため広島駅で止まり俺を包囲していたカープファンも続々と広島で降りた。

数分後柳田のサヨナラホームランが広島駅に深いため息をもたらした。

福山行きの終電がやってきた。

さあ帰ろう!