なんとなく買ってみた1987年に出た村上龍の自伝的小説。
1969年に高校生を描く。
俺は1980年に高校なので、約10年違うわけだけど70年代と80年代でははっきり何かが変わったと体験している。
あの時はテクノが全てを変えた。
おそらくこの1969年を境とする60年代と70年代はそれ以上に大きな変化があったと思う。
個人的には69年まだビートルズが解散して無くてキングクリムゾンが出てくる年である。
あー体験したい。
何となくだがこの小説に共感出来るのは現在の40代、若くても35位までではないだろうか。
この主人公がやっていることは当時としては非常に危ない不良(笑)と言われる行為ばっかりだ。
しかしこれらの行為が可愛いお遊びに思えるぐらいの事を現実の高校生がやるようになったのは90年代に入ってからだろうか。
そうなるとこの小説を20代の奴が読むと夏目漱石の坊ちゃんあたりを俺たちが読んでいる感覚なのではないか。
2007年の後書きで作者は「成熟社会をサバイバルして欲しい」書いているが、社会に対する無力感を感じるよりも若い人達は上手く現代を生きていると思う。