METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

駆逐艦キーリング(早川書房)


 この度映画化されるということで読んでみた。

1942年頃大西洋における連合軍駆逐艦とU-ボートとの壮絶な戦いを描く海洋ミリタリー小説の古典的作品。映画の主演がトムハンクスなので艦長が「よろしい」と言う度にどうしてもあの顔と声が浮かぶがとてもよく似合っていると思う。非常に緊張感あふれるシーンが続くのではあるが何せ対潜水艦戦は地味。それと日本軍物であれば必ず出てくる人間模様がこの小説にはかなり希薄。ほとんど館長の気持ちの描写と独白である。これが独特の雰囲気を持っているのでこれが良いと感じれば非常に面白いのだろうが
人間ドラマを期待しているとちょっと物足りないというか、結構後半飽きてくる。肝心のキーリングが活躍しないんだもん(笑)。それと船舶用語がかなり出てくるが、船舶業界にいる俺にもわかりにくいので正確な訳とは言え一般人にわかりにくいので読みづらいかも。