造船業界って世間一般には知られてない業界なので大きなニュースにはならなかったが業界の老舗造船所、住友重機械工業マリンエンジニアリングが新しい船を作ることから撤退した。車や家電で言えばダイハツか日立あたりが撤退した感じかな。ここは日本で一番最初の造船所である浦賀造船所基礎とする由緒正しき造船所であった。最近は作る船を原油を運ぶタンカーに特化して利益を出していた。今回は住友重機械本体が他の事業で損失を出したことや他の様々な要因が絡んでの判断だったようだ。
日本は海に囲まれた島国で船がなければ国が成り立たない。海外からの輸出入の95%ぐらい船で運ばれている。その船を作っているのが造船所なわけだが、他の業界と同じく中韓に押されている。技術的にも他の業界と同じ様な状況だ。造船業が経済的に占める割合は大きくないかもしれないが島国日本は船舶への依存度が高いだけに造船始業の衰退は長期的に深刻だと思う。日本で船を造らなくなったら駄目だ。
住友さんは洋上風力の浮体を作ると言っているが、将来的な不安を打ち消すために行ってるだけで本気ではないと俺は思う。でなけれ以前の船がない時期に洋上風力に造船業全体が取り組んでますよ。
ここで洋上風力に関する私見を書くと、理想は素晴らしいが実際は酷いの典型だ。
まず日本で作れる部分が少ない。浮体から上、よく写真とかでも見ることが出来る風車の部分ね、あれとあれの中身は全部欧米か中国製。ようやく日本はその下、浮体とか基礎の部分の研究を始めたばかり。つまり土建屋が多少儲かるだけ。さらに浮かべたあとのメンテナンスはもっと大変。多くの人には想像もつかないだろうがあの風車高さが東京タワーより高い大きさで、それが何百基も計画されている。そんなもんが海のど真ん中に置かれてどうなると思いますか。雨風にさらされて浮体と基礎は海の中。3年まともに動くかどうか実に怪しい。しかも外国製だからどこまで責任取るかもわからん。
ちょっと情報かじった俺でさえ想像が付くのに推進されているのは他のいろいろな案件と同じく再エネ利権が転がっているからでしかない。
頼むからガランドウの浮体なんかやめて、また船つくってくれよー。
ちなみに住友の場合は船舶建造部門は赤字なんかじゃないからね。
他の部門の失敗のアオリでもあるんだよ、今回の事態は。