”黄泉がえりagain”、”つばき、時跳び”がむちゃくちゃ面白かったので、苦手のSFだが読んでみた。
面白い人には分厚い全二巻があっという間なのだろうが俺にとってはそれほど面白いとは感じない長編小説であった。
そこで今回は逆に俺がなんでこの手のSFが駄目なのか考えてみた。まず主人公の名前が馴染めない。架空の世界の話なので名前が日本語の人物は一部だけ。特徴的だけどなんか覚えにくいというか馴染めないのだ。登場人物像がぼやけて思い入れ出来ない。名前が覚えれないので時にストーリーがわからなくなる。もう一つ苦手なのはファンタジー要素。これはカレーにブロッコリーは有りか無しか位に好き嫌いの問題でしかない。俺は駄目だ。
この2つの要素を満たしてしかも分厚い2冊。あの黄泉がえりagainの作者だからいつかは盛り上がるという期待が無ければ最後まで読み通していなかったのではないだろうか。
ちょっとだけ感想を書けば、全体的にはハードボイルドなのだが後半は俺的にはファンタジーな要素が出てきて盛り下がる。一番盛り上がるべきサラマンダー潜入~殲滅も主人公の記憶が消える云々とそれを助けるファンタジー要素そして肝心の敵側がすでに自滅していてなんだか全然盛り上がってないと思うんだけどなー。エピローグも結構救いの無いオチで非常にダークな後味が残る。そして最大の難点は主人公を含む主要登場人物は、それぞれがそれぞれに俺にとって嫌な一面を持っていて全員思い入れ出来なかった(笑)、この点に尽きる。