METAL RYCHE m-2316

METAL RYCHE鋼鉄帝国として20年ほど前から やっていたホームページから転進しました。 「鋼の旋律」は主に音楽関係について。 ジャンルは軽音楽なので気楽に読んでくれ。 「鋼鉄の言霊」は社会一般に対する我が闘争。 我が妄想に近いが、我が早漏よりもましであろう。まあ、これも気楽に読んでくれ。 「銀河のスクラップ」は本や映画の感想など人生のスパイスだな。たまに塩味がきついが気軽に読んでくれたまえ諸君。

ロックザネーション HFM 9月19日放送


1 テンプルボールズ/アンテイムド”ホイストザカラーズ”
2 アポカリプティカ”トークウイズミー”
3 ハンマーホール”ネヴァーフォーギブネヴァーフォーゲット”
4 メタリカ/S&MⅡ”エンターサンドマン
5 ライオット/プリビリッジオブパワー”ラナウエイ”
6 マリリンマンソン”ウィーアーケイオス”
7 ベリートゥモロー/カニバル”チョーク”
8 エースフレーリー/オリジンズVOL2”アイムダウン”

2)ヴォーカルにリジー・ヘイルを迎えた新曲。アポカリあんまり好きじゃ無いけど、リジーねーさんが歌うと気合い入るねー。
4)この曲はオーケストラ映えしますね。

政則十番勝負は2つほど視聴しました。いずれも面白く対談物はオンラインに適してます。地方メタラーにとってはありがたい。

ロックザネーション HFM 9月12日放送


1 ガンマレイ/ガンマレイ”ルストフォーライフ
2 メタリカ/S&MⅡ”アウトロートーン”
3 UDO”ウィーストライクバック”
4 ヘイルストーム”MZハイド2020”
5 ストラッツ”アナザーヒットオブショウマンシップ”
6 ライオンハート”サルベーション”
7 シェビー/テイカー”スカイバード”

1)このアルバムはというかラルフ・シーパースのヴォーカルにはびっくりした。こんな金属質の声質ってなかなかいない。ロブでもよく聴けば案外柔らかい。この人は上から下まで金属だからな。曲も良いし名盤だね。

今年のサウンドハウスは無しかな。

AIとカラー化した写真でよみがえる 戦前・戦争(光文社新書) 9月1日読了

 白黒写真とカラー写真でどちらがリアルに感じるかと言えば圧倒的にカラー写真。第二次大戦から75年経ち当時を知る人は非常に少なくなり、それを語れる人はさらに少なくなった。これではいけないと世界大戦を後世に伝えるために始めたのが、白黒写真をカラー化するプロジェクトだった。そのプロジェクトの一部をまとめたのがこの本。その主旨には大いに賛同する。カラー化された写真からは白黒に比べると遙かに高い生々しさと迫力を感じることができる。
 しかしそれを踏まえて、この本の写真の選び方には一言苦言を呈したい。選ばれた写真の中に解像度が低くカラー化した意味があるのかという写真が多々ある。例えば空母赤城から真珠湾攻撃に向かう零戦マリアナ海戦で撃墜される日本海軍機、レイテ海戦での武蔵、沈没する戦艦大和、などの写真だ。これらはもしかすると大戦における重要事項だから選ばれたのかもしれないが、カラー化した写真で伝えることがプロジェクトの主旨なわけだからちょっと違うのではないかと感じた。それよりももっとインパクトがある写真はいっぱいあったのでそれらをもっと大きなサイズ、あるいはカラー化前との比較掲載した方がよかったと思う。カラー化したとき一番凄いなと思えるのはやはり爆発や炎が写っている写真だ。逆にきれいだが今一つ伝わってくる物が少なかったのは強制収容された日本人の写真。元々の画質が良いのできれいな写真になっているが強制収容されたという事実は重いのだが、正直インパクトに欠けるので2枚程度で十分だったのでは。同じように日本各地の爆撃の写真も小さすぎてあまり意味が無いように思えた。繰り返すがどこどこが爆撃されたという文字ではなくカラー写真で伝える何かが重要ならばもう少し違った選択と掲載方法があったのではないだろうか。
現在かなり売れているらしいが、これは良いことだと思いますよ。

アンマーとぼくら/有川ひろ(講談社文庫)8月22日読了

 ん~一時期はまりまくって読んだ有川浩なのにさっぱり面白くない。こちらの感性が変わってしまったのか・・・。2/3ほど読んだところであきらめてオチを先に読んでしまった。俺にとっての前作である「明日の子供達」は社会的問題をあからさまに取り上げた異色作で、つまらなくてもあきらめがついたが、本作は従来からのエンタメ路線だっただけにガッカリだ。
ややSF的というかタイムトラベラー的な構成になっているが、これがなんだかわかりにくい。まあ読み返しながら理解していけば良いのであろうがそこまでさせる面白さがない。まず主人公に気持ちが入れ込めない。小学生なので当然と言えば当然なのだが、この子の親父がまた好きになれないイヤーなキャラクター。息子は怒って当然だが読者である俺のお怒りも相当。母親とおかあさんも良い人なのでお涙ちょうだいなのはわかるけど各エピソードになんだか今までのような爽快感がない。

炎 VOL2/バーンプレゼンツ(シンコーミュージックエンターテイメント) 8月10日読了

  20年ぐらい前まで月刊誌として発行されていた洋楽雑誌「炎」の復刊2号は没後10年を迎えたロニージェームスディオの特集。特集の中の特集として”スターズ”を持ってきているところが俺の購買意欲をそそった。

 当時の関係者が語るエピソードはどれも面白い。当時はボブ・ゲルドフの”ドゥゼイノークリスマス”から始まるアフリカチャリティーブームでライブエイドにて頂点に達するが”スターズ”はメタル版USAフォーアフリカ。批判的に語られることも多かった。しかし名だたるヴォーカルとギタリストが次々と腕前を披露する曲、ビデオともにインパクト抜群で、しかも「ウィースタァーーズ」のリフレインがいつまでも心に残る。俺が一番面白かったエピソードはジェフテイト。ビデオではサングラスをかけた怪しい容姿がウルトラマンと呼ばれていたが当時まだ新人の域だった彼は、もの凄く緊張してサングラスを外せなかったらしい。もの凄い存在感は実は緊張感だった(笑)。それとロブさんのテッドニュージェントに声落とせよっていわれたという鬼畜エピソードな。
 すっかりロニーの話題からは外れたが、とにかくアルバム「ヘブンアンドヘル」があまりに素晴らしすぎたな。あれは奇跡に近いかもしれない。トニーもギーザーもそれに近いことを言っている。DIOの最高傑作はどれかと言われると俺は迷うが、どれをとってもあのアルバムには遠く及ばない。ロニーはヴォーカリストとして最高なのは間違いない。だが良い曲作りが出来るギタリストと組まなければ良い曲が出来なかったのも事実だ。その点もう少し何かやりようがあったのではないかと俺ならずとも考えるよな。90年代はしょうがないにしても2000年代はまともに弾けるギタリストも出てきていたのに、なぜ起用しなかったのか不思議ですらある。ロニーの歌からは何か古さを感じてしまう。それが良い人もいるだろうが俺は昔の曲(DIOのサード辺りまで)なら良いが、それ以降は時代遅れ感がする事もある。もしかすると本人もそれを気にしていたかもしれない。それ故の頑ななモダンヘヴィネス路線だったかもしれない。結局サバスに戻ってヘブンアンドヘルとして活動しそれなりの作品は残した物の、良い曲が書ける「ネヴァーは3回までな」って言えるネオギタリストと組んだリニュアルされたロニー唱法を聴いてみたかった。

政則 十番勝負2020 プログレと小説 9月6日オンライン視聴

 対談相手は小説家伊東潤氏。昨年の経済評論家 岸博幸氏に続いて異種格闘技戦。伊東氏は意外な事に頭脳警察のTシャツ。ここから話が始まる。中学生の時に見に行ったスージー・クアトロ!の前座がたまたま頭脳警察で、ここからパンタ兄貴とロックにはまったらしい。

 まず視聴者には伊東氏の紹介も兼ねて氏の作品から話が始まる。リーマンから小説家になられた方で寝る時間も無く深夜のデニーズで書いているほど売れっ子作家です。イタリアンプログレがお好きと言うことから、まず政則氏がイタリアンプログレが日本に輸入されるようになった秘話を披露。そこからバンドやライブ体験の話になる。このあたりはプロレスで言うところの相手の手の内を探っている状態。プログレ沼の中でもイタリアはかなりの深い沼。イギリスはある程度系統みたいなのがあって、深いけど先が見える様な沼に対してイタリアはバンド毎の個性が際立っていて、深い上に先が見えない沼の様なところがある。そこのバンド名とアルバム名がポンポン出てくる事から伊東氏のマニアぶりがわかってくる。こうなると政則氏も本気のパンチを出してくる(笑)。「プログレはヨーロッパの白人の音楽」「日本人のキリスト教文化に対する憧れ」おおおおおっ深いぞ深いぞ。
 後半は対談のテーマである「プログレと小説」について。伊東氏が得意とするのは歴史小説だが、歴史小説司馬遼太郎池波正太郎の様な昭和の大家が読み続けられているように思われるが最近は変化が出てきているらしい。新事実の発見などでノンフィクション的な作品は読まれなくなり、人間の心を描いた作品が読み継がれているらしい。現代はSNSによって自分の物語を語れるようになったので、多くの人は小説という他人の物語に興味を喪失している。しかし人間の心を描いた作品は普遍性があるので人に読まれるという事らしい。伊東氏はプログレの構築美と映画の構成を取り入れて書いているそうで特に戦場シーンはロックを思い浮かべて書くそうだ。今後、氏が書く龍馬楽しみだ。それにしても小説業界も音楽業界と同じで新人に厳しいね~。
 今回の対談は伊藤政則氏が猪木プロレスの如く伊東氏の面白さ、小説における秘技を引き出しながらプログレの奥儀を披露した見事な異種格闘技戦だった。二人の目にバーニングスピリッツを見た!

余談)
新宿レコードの功績はでかいな。「ジャーマンのピコピコは伊藤君にはダメよ」ワロタ。おばさん元気かな。

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政則十番勝負2020「不屈のANTHEM魂」 9月4日オンライン視聴

アンセムの柴田、森川に加えて坂本英三の3人と対談。話はバンド初期から英三が抜けて森川加入あたりまでに集中。俺が最初にライブを見たのはタイトロープツアーでアルバム「ジプシーウエイズ」は聴き狂っていたので、話の全てが興味深く面白かった。

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不屈のアンセム魂の体現者であるリーダー柴田直人は終始大股広げて椅子に座り社長の貫禄(笑)。以前からラジオ出演なども多いので話は結構聞いていると思うがこうして本人の映像を伴うとより落ち着いたリーダーらしい印象。昔は怒ると大魔神、某宗教信者などと恐れられていた片鱗を感じさせつつ、その強面の裏の悩みが語れるところに実に味があった。語られたエピソードは「柴田直人自伝」に書かれている内容も多かったのだが、それが本人の口から語られると格段に面白い。ここにヴォーカリストの2人が絡むところが今回の肝。坂本と森川のキャラクターが真逆なのが面白い。坂本の方は50代半ばなのに未だに十代の若者が持つ様な危うさみたいな物がありエピソードの面白さをより面白く伝えるしゃべりの上手さもあり天性のパフォーマーぶりを感じさせた。やはり最高なのは「日本一の眼鏡職人になります」だったな。対して森川の方は「えー自分は・・・」というロッカーにはあり得ない体育会系(笑)のしゃべり。とつとつとした話し方は鬼滅で言うところの伊之助だな。グラハムボネットよりも声がでかいというのには驚いた。この方の最凶エピソードは「このタコ」事件ですね。おー怖。
バンドの転機に深く係わってきた伊藤さんは常に楽しそうに時に示唆に富んだ話をされていた。
余談ですが今日のシャツは結構地味でしたね。
喜怒哀楽の全て含まれていた素晴らしい対談イベントだった。