銀河のスクラップ
前作から17年後を描くが、なんと言ってもこの作品は実際に熊本大地震が来た後だからこその作品だ。 おそらく作者にはあまり続編を書く意思はなかったであろうが熊本大地震が書く動機になったのは間違いあるまい。 前作からの接続が何の違和感も無いのはお…
タミヤから1/48 スピットファイヤが出たので気持ちの盛り上げで読んでみた。 格好良い戦闘機とは思っていたが他の日独戦闘機ほど詳しくないというのが俺の実態。 時系列に淡々と各型式を解説していく文章は最初はサクサク読めて良かったが「~のだ」「~…
結構ワクワクさせてくれた興隆編からの続編だが正直ちょっとトーンダウン。 柴田勝家自身が一番不遇の時代なのだから仕方がないが、かなり地味だ。 その代わりに他の軍団長達が大活躍するのだが、他の小説では天真爛漫に活躍する秀吉が、最近の秀吉像に従っ…
文庫化された白石作品で唯一読んでいなかったのがこれ。 なぜ読まなかったのかというと会社の同僚に主人公の名前の”亜紀”がいるから。 どうしてもそいつの顔が浮かぶだろうなと思っていたがそいつとは真逆のキャラでまったく顔が浮かばなかった(笑)。 だが…
かの有名なドイツ空軍の撃墜王の一代記。 作者がパイロットらしく、かなり詳しい内容で面白い。 しかし時系列が飛ぶ事と作者自身の飛行経験などへ話題がそれるのが頻繁でちょっと読みづらく感じた。 東部戦線のドイツ空軍記と考えれば許容範囲ではあるが、も…
主な登場人物が扉に書かれている事からも非常に複雑な物語である事が想像できたが、 集中力を持って人間関係に注意しながら読まないと訳がわからなくなってしまう。 因果応報と生まれ変わりという作者が繰り返し取り上げているテーマが 非常に精緻な構成で描…
大河ドラマの主役と言うことで読んでみた。 俺は熊本県出身だけど、この方を全然知らなかった。 両親に聞いたところ、母が知ってるどころか度々一緒に走った事があるという。 練習で金栗さんが走っているとみんな追っかけて走ったというフォレスト・ガンプみ…
著者のジョーカーゲームシリーズは面白くてそろえている。 あのシリーズの様な緊張感あふれる展開を期待して読み始めると拍子抜けする。 前半は謎が謎を呼ばない展開で中盤から少しは怪しげになるのだが、 主人公のキャラクターなのか、どうも緊張感が無い。…
柴田勝家の若き日を描く書き下ろし連作の第一作。 柴田勝家は有名な武将だが、具体的な戦いぶりについてはあまり知られていない。戦っていた相手が上杉謙信なのに、これぞ名勝負みたいな話はひょっとして北陸地方では有名なのかもしれないが決して全国区では…
漫画「マカロニほうれん草」に出ていたトシちゃんフレディでクィーンの存在を知った。新曲として聞いた”バイシクールレース”の印象は強烈だった。 クィーンのアイコン的存在だったフレディマーキュリー。 俺のようなHR/HM古強者は80年代前半、フレデ…
寝技政治家のような怪しげなイメージがある日本プロ野球界のフィクサー的人物のノンフィクション。 大抵のプロ野球ファンにとって実体が良くつかめない人物なのではないだろうか。 その人物像を22人の証言によって明らかにしていく。 とにかく人脈の作り方…
長州力が滑舌が悪く口べたなのは有名で、その人からいろいろな事を聞き出すのは容易な事ではないだろう。 しかもプロレス業界は、ばらしてはいけない暗黙のルールみたいなのも多い。 かなり厚手の文庫だが、それもそのはずで一つの事実を確認するのに複数の…
ネット界隈で評判が良いので観に行った。 精神年齢は中三ぐらいで止まっている俺だけども、 さすがに小四の主人公には入れ込めなかったなー。 おっぱいはわかる、すごくわかるんだけどファンタスティックなストーリーは難解で 謎のまま終わるけど、それで良…
8月はどうしても旧日本軍物が読みたくなる。 旧軍物はいわゆるライターが取材して書かれたドキュメンタリーと体験者が書いた軍記物にわかれよう。 この軍記物は面白いか面白くないかわりとはっきり分かれる。 そりゃそうである文章を書くことについては素人…
奥田英朗は文庫化の度に買っていると思っていたが何故か買い逃していたようだ。 書店でたまたま見つけて即購入したのが金曜日。 読むスピードは遅いこの俺がたったの二日程で読んでしまった。 物語前半の「ナオミの章」は主人公直美がDVに遭っている親友加…
なんとなく買ってみた1987年に出た村上龍の自伝的小説。 1969年に高校生を描く。 俺は1980年に高校なので、約10年違うわけだけど70年代と80年代でははっきり何かが変わったと体験している。 あの時はテクノが全てを変えた。 おそらくこの…
あの後味が最高に悪い映画「ミスト」の原作を含む短編集。 映画ITの大ヒットにより再発されたのを機会に購入。 スティーブン・キングの小説を読むのは初めて。 基本的に翻訳物はどうも苦手なので。 この短編集はまずそういう日本語的な読みづらさが無かっ…